嘆きの大規模修繕 2回目工事

こんばんは。ビル管理会社の男です。

はじめて仕事のことを本日は綴ります。

チョイと長くなりますよ。

 

どなたかに

届けばいいな

この思い

(心の川柳)

 

 

私の会社が管理させていただいている建物は、

およそ昭和の終わりから平成の始まりに竣工されたビルが多く、

いままで何らかの修繕が施されたビルがほとんどです。

 

そして、光栄なことに大規模修繕のご依頼を

昨年から通算して3回、ご依頼いただきました。

 

その内、初回の大規模修繕案件は1件、

2回目の大規模修繕が2件です。

 

2回目といっても、その2件とも私とは縁もゆかりもない業者が

10年くらい前に施工したという案件なのですが・・・

 

 

 

ひどいんだなコレが

 

オーナー様が普段、目の届かないところだからって

(↑業者からしてみれば『だからこそ』なんでしょうけど)

 

・屋外のサッシやら建具との取り合いにシリコン打ってあるわ

・目地とってみればジャンカだらけだわ

・プライマー塗ってないせいでシール裏のバッカーは水浸しだわ

・養生しないせいで塗料がアチコチ飛んでるわ

・外壁塗装なのに下塗りの形跡が見当たらないわ

・タイル目地を塞ぎもしないでタイル上から塗装するわ

・タイルにクリア塗装を塗るわ

・ウレタン防水塗膜の下に塵が塗りこめられてブツブツになるわ

 

・・・

 

専門用語入っているのであくまでもニュアンスで

感じていただければ幸いです。

 

 

なんでこんなことになったのでしょう。

 

 

オーナー様にとっては高額な費用をかつて捻出された

工事の為、聞きたくなかった事実であることは重々承知のうえで

おずおずと以前修繕したという業者の内容を伺ったところ・・・

 

ある共通点がありました。

 

それは

 

「その建物を建築したゼネコン出身の人」

施工監理したということでした。

 

 

 

ここでアチキは声を大にして言いたい

 

建築した業者

(あるいは関連会社)なら

修繕も任せた方が安心♪

 

というのは 幻想です。

 

そう。幻想だよアンダーソン君。

 

 

なぜなら新築時にゼネコンが やらかした不都合な事実を

隠してしまうからです。

仮にdisれば、かつての仲間や所属会社を貶めることになり

ひいては自分自身の信用にもとる。

だから隠すんです。

 

 

そして、そんな建物を作った会社に属していた人間が

まともな工事を果たしてやるでしょうか!?

 

かつて若かりし頃に取得した資格をよすが

現在を生きているという、十年一日の如きオッサン。

足場に乗って中間検査やるよりも、

下請けの施工業者に「袖の下をいつもらえるか ばかり」心配しやがって。

(色々思い出しますよホント…ハラワタが煮えて焦げそう)

 

 

では本当に頼むべきなのは、どんな業者さんなのでしょうか。

 

私なりに考えますと、以下条件すべてに

当てはまれば問題ない(むしろベリグー)だと思います。

 

 

1、工程を(かなり)長期で組む業者、工程を延ばす業者

2、施工保証をきっちり付ける業者

3、入居者、テナントへの忖度より施工の仕上がりに重点を置く業者

4、テレビCMや広告に金を使ってない業者

5、現場代理人施工管理技士)が自ら施工する業者

6、見積に載っていない項目を最低でも2種以上追加料金ナシでやる業者

7、東京の業者

8、説明が簡潔な業者

 

 

企業規模が小さくても仕事にプライドを持っている人の方が

マトモな工事をしてくれます。

何故なら、彼らは「やり直させられることが死活問題になる」から。

 

 

つまり、大きな業者に依頼すれば安心なんて考えちゃダメなんです。

 

工事後も何か不都合が有ればトカゲの尻尾切りで済ませるのが

大手の常套手段です。

あるいはもっともらしい理屈をこねて、テキトーに体裁を繕って

終わらせてしまうんです。

 

 

所詮「雇われ」はコンプライアンス命で、

会社の中でしか自由が利かないので

結局お客様目線なんかも美辞麗句に過ぎず

枠の中に囚われたことしか出来ないんです。

 

 

長期に渡って建物を維持されたい建物オーナー様に

この思いが届けばいいなと思いつつ

 

本日はこの辺で。