気配りとお歳暮

気配り。

 

たとえば誰かが困ってるときに率先して手を差し伸べるとか、食事会でオードブルをさりげなく取り分けてサラダは自分の分のゆでタマゴスライスとアボカドを年長者に多目に割り振るとか、喫食開始の号令とともに監視官の目を盗んで房の強者にオカズを差し出すとか(ん

 

色々ありますが、

 

気配りイコール想像力

 

柴田陽子様がこないだ

プロフェッショナルで仰ってました。

 

 

その件(くだり)は、柴田さんへの用件で

お客様から電話がかかってきたとき、

部下の方が電話を取り継ごうとしましたが

柴田さんはミーティング中。

「10分後に折り返す旨つたえて」と柴田さんが返答。

部下の方が「ただいま柴田は席を外しており(←ワタシの記憶違いだったらスミマセン)、5分ほどで折り返します」と伝え受話器を置きました。

 

 

そのあと、柴田さんが部下の方に、

 

「『柴田が5分ほどで折り返しますと申しております』と伝えなさい。電話の向こうのお客様が『ああ、きちんと柴田さんに伝わったんだな』と安心いただけるような答え方をしなさい」

とのような叱り方をしてたと思います。

 

 

これ、もし柴田さんではなく普通のリーマン上司

とかだったら

 

今回の部下の応答については注意なぞしなかったでしょうし、

仮に柴田さんが指示したような返事を部下がしたら

「正直に言うんじゃねーよバカ」とか言われるんじゃないかなーと思って見てました。

 

と同時に

 

柴田さんが「お客様から信頼いただける仕事をしてる」、という自負が無いとこういう指示は出せないよな…

 

とも感じました。

 

生半可な仕事してる人がもしお客様に対し

このような返答をしたら、

「オレ(ワタシ)は後回しってことかクルルァ」

とか言われそうですよね。

 

さて話しを戻しますが

気配りイコール想像力。

 

コレ、賛同しますです。

 

 

相手のことを考えて

言われずとも察し

さりげなく嫌味なく

気配りができるということは

社会人としてのアルテマウェポン

持ってるといっても過言ではない。

 

かといって気配りが出来ない人も、

実は胸の内に「あ、こうしたほうがいいかな」

くらいは考えてたりすることが多いと思うんですよ。(さしずめブロードソード程度)

 

けど行動に移せない。移さない。

 

失敗すること、恥をかくことが怖いから。

誰かがやってくれるだろうと思うから。

周りに足並み揃えないと妬まれるから。

 

 

だからお歳暮も、当たり障りのない

ビールセットとか漬物セットとかセンベイとか

贈るわけですよ。

 

決してビール、漬物、センベイを

貶めているわけではないのですが、

さてここで気配りの話が出てきます。

 

その品物は贈られる側の方が喜ぶの?

っていうこと。

 

 

そもそも

お歳暮を「贈られるサイド」の人は、

比較的生活にゆとりがある方が多いと思います。

 

それと、ご年齢による食べ物とかに

対しての制約がある方も多い。

塩分、糖分、脂肪分、プリン体とかね。

 

そういう方に、十年一日のごとき

当たり障りのないモノを贈って、

果たして喜ばれるでしょうか。

 

むしろ年末にゴミが増えるだけじゃないでしょうか。

 

ともすると相手に対して想像力を働かせることは

実はとても無駄がなく

合理的なことに繋がるンじゃないでしょうか。

 

ちなみに故 池波正太郎センセー「男の作法」の

中で、故 緒方拳さんからギフトとして

お風呂で使う木の桶をもらったエピソードがあります。

 

こんなこと、普通思いつかないですよね。

 

きっと緒方拳さんは、池波センセーのことを普段からよく見ていて、贈り物を選ぶときにもその人の顔や人柄を思い浮かべて、日常の何気ない会話内容なんかを思い出しながら、桶を思いつき、贈ったのでしょう。

 

 

 

 

 

気配りについて、まったく何も感じたりしない人は思いやりがない、向上心もない、気づかないうちにチャンスを逃してることにも気づけない、そのくせ上に向かって行く人の後ろ姿を指差して「アイツは変わった」とか「自惚れ屋せーぇん」とかのたまう通称「仕事のできない連中」です。

 

オラ、今日もゾロゾロと連れ立って昼メシにでも行きなさい。せめて休憩時間中には帰ってこいよ。

 

 

お歳暮。

 

ちなみに私はもう全てのお客様に届けてまいりました。

仕事が早いね、オレ!